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政治資金規正法問題は、簡単に解決できる!
1月に安倍政権を揺るがした政治資金をめぐる疑惑に関して、各党が対応に追われています。

●規正法における領収書の処理とは?
現行の政治資金規正法において、「経常経費」とよばれる人件費・事務所費・光熱水費・備品消耗品費は、使った額の合計だけを報告すればよく、詳細の記入や領収書の添付は一切必要ありません
また、「政治活動費」も、領収書の添付が義務付けられているのは5万円超の支出のみであり、それ以外はさきほどと同様に総額の報告だけでいいことになっています。支払先や日時などの明細は必要ないのです。
つまり、一億円の支出をしようとも、全て5万円以下であると主張しさえすれば、何のチェックを受ける必要はなく、国民がその真偽を確かめる手段もないということになります。形式的なつじつまが合ってさえいれば、事務的に受理される仕組みになっているわけです。
このように、民間企業の厳格な会計基準に比べ、政治資金は杜撰をきわめているというのが現状です。

●規正法の曖昧さ
そもそも政治資金規正法とは、戦前の政治腐敗に対する反省から1948年に制定された法律であり、政治資金の収支の公開を主な目的としています。
幾度かの改正を経て、「入り」に関しての規制は厳しくなっていきました。しかし、「出」については、抜け道だらけの法律ということになります。
今回の疑惑にあがったある大臣は、「政治活動をする際に領収書が取れないものもある。人件費と事務所費という形でしか処理できない」と答えました。
確かに事務所費には、「事務所の維持に必要とされるもの」という項目があります。拡大解釈すれば全てがこの項目に含まれることになり、この大臣の答弁にあるように政治活動費すらも包含しかねません。
それでは規正法の本来の意義に反してしまうのではないでしょうか。

●各党の微妙な(?)対応
民主党は昨日の会合で、政治資金規正法改正案をまとめました。
現在領収書の添付が義務付けられていない事務所費・光熱水費・備品消耗品費においても、1件1万円を超える際には領収書添付を義務付け、現行法では3年間と定められている領収書の保存期間も5年に延長するという内容で、3月上旬の国会提出を予定しているようです。
また、自民党も、中堅・若手の議員連盟で、政治資金規正法を改正する提言をまとめ、幹事長代理に提出したとのことです。
ようやく「出」に関する規制が動き出したようではありますが、私は両党の対応には納得しかねます。

●シンプルな方法は、「全支出の領収書の添付」!
自民・民主の出した改正案のような、細かい議論の必要を、私は感じていません。
単純明快に、全ての支出に関する領収書の添付を義務づけること――これでいいと思いませんか?
105円のボールペンを買っても、10万円の家賃を払っても、同じように領収書をもらい、保存すればいいのです。そしてその全てを公開する。これこそが、政治資金の明瞭性を保つシンプルかつ最良の方法なのです。

●通常業務の延長で行えばよい
私自身も、議員秘書として政治資金収支報告書の作成に何年も携わってまいりました。そして、自分で作業している間ずっと、違和感を感じ続けていたものです。
秘書時代の私は、皆様が民間企業で行っている経理業務と同じように、全ての支出を帳簿につけ、領収書も当然全て保存していました。毎日のお金の動きは明確であり、少しでも残金とのずれが見つかれば、さかのぼって調べ、1円の間違いもないように厳密にチェックしたものです。
これは特別なことではなく、政治団体という法人の経理を行う上で、しごく当然のことでありましょう。
しかし、いざ年度末に政治資金収支報告書を作成しようとすると、総額だけの報告でいいことになる。これはおかしな話です。
そもそも全ての支出を領収書を確認しながら計上するからこそ、総額が出るのです。一部の国会議員が、「全ての領収書の添付を義務づけるとなると、スタッフの手が足りない。人件費も必要となる。国で補償すべきだ」などと言っていますが、全く筋違いなお話です。
普段きちんと経理業務を行ってさえいれば、それをそのまま開示すればいいだけなのですから。

一般の市民は、どんなにわずかな金額であっても、申告を忘れると税務署から厳重に注意され罰則を受けることすらあります。みなさまの代表である議員が、政治資金の「入り」と「出」を一円単位でクリアに国民に示すことは、当然の義務といえるでしょう。