私たちの将来のために、今やるべきことを。
産学官の連携
昨日で一般質問が終わりました。
本日は午前に委員会を行い、午後のあいた時間を利用して東葛テクノプラザと、県内の産学官連携の拠点である東京大学柏の葉キャンパスを見てきました。

電波暗室


電波暗室

東葛テクノプラザの電波暗室の写真です。
この電波暗室は現在非常に需要が高まっており、2〜3ヶ月先まで常に実験予定が埋まっているそうです。

磁気圏型プラズマ実験装置

柏の葉キャンパスの、磁気圏型プラズマ実験装置です。
真空になった内部に超伝導コイルを磁気浮上させて、それが作る天体のような磁場でプラズマを閉じ込める装置だそうです。
天体の磁気圏に似た構造のプラズマを実験室に作り出し、物質の極限状態におけるエネルギーの発生利用制御や、さまざまな形態をとるエネルギーの効率的利用と環境適合性などを調べる――と説明されましたが、福岡で視察した三次元ナノ超構造多元解析超高圧電子顕微鏡と同じく、あまりにも高度な技術であり、凄いことをやっているのだということくらいはなんとなくですが理解できました。

柏キャンパスは、駒場や本郷のキャンパスと違った位置づけをされており、学融合や領域横断的研究をメインとしています。産学官の連携や地域連携にも非常に積極的で、講演会やベンチャー企業からの技術相談など、大学の知的財産を広く活かすことに取り組んでいます。

産学官連携とはそもそも、大学・研究機関などで開発された技術やノウハウを民間企業が産業化へ結びつけるものであり、研究成果がビジネスにおいてどのように展開されていくのかということが重要です。
今回の東京大学や以前の九州大学などで拝見させていただいたさまざまな成果は、素人の私から見ても非常に素晴らしい技術であることが分かります。
しかしそれがはたして市場の中で本当に需要があるのか、また、需要があると分かった場合にどのように市場に出していくのか、といったことを一連の流れとしてきちんと戦略をたてないと、ビジネスとしては成功しないのではないかと思うのです。
私も地元の色々なベンチャー企業の方々と交流を持つ機会がありますが、やはり大学の敷居はいまだに高いようで、「学」との交流がなかなか上手にとれていない現状があります。
優れた技術であっても民間に活用されなければ、これはとても勿体ないことだと思います。

そんな中、上述した東葛テクノプラザには、県内にキャンパスがある複数の大学が研究交流オフィスを設けていて、これによって地域の中小企業と大学側の情報交換や連携が盛んになり、産学双方にとって非常にいい影響が出ているとのことでした。また、柏の葉キャンパスが積極的に民間企業の技術相談に乗っていることなども、素晴らしい取組であると思います。
こういった産と学との橋渡しを、まずは官が行なっていかねばならないと考えます。

これまでの産学官の連携は、行政側が方向性を決め、予算もおさえた上で行っていく形でした。そのために税金も取っていたわけで、つまり民間企業が儲けの一部を税金として払い、その税金を国が研究機関に予算として渡していたわけです。
しかし、これからの産学官連携は、こういった形で行政が介在する必要性は薄れていくと思います。
今後は、企業から研究機関にダイレクトにお金が流れるような仕組みがメインとなるでしょう。たとえば柏の葉のキャンパスでは、共同研究費としてではなく、民間企業が社会貢献の一環として研究機関に寄附をおこなっています。
国立大学が国立大学法人として独立行政法人法が適用されるようになった現在、大学も経営面で非常に厳しくなっています。研究の質をさげないためにも、企業からの寄附金は重要となっていくことでしょう。
そうなると、官の役割はこれまでとは変わってきます。
権利の保護をしたり、税制面での優遇措置をとるといった政策誘導によって、産学の連携できる環境作りをしていくことが大切であると考えます。